宮本税理士事務所

個人事業主の減価償却はいくらから必要?特例を使った処理も紹介

お問い合わせはこちら

個人事業主の減価償却はいくらから必要?特例を使った処理も紹介

個人事業主の減価償却はいくらから必要?特例を使った処理も紹介

2026/11/06

パソコンや車、機械などを購入したときの支出額をいつ経費にできるのかは、取得価額によって変わります。令和8年4月からは特例の対象が広がり、判断の基準も変わりました。原則的な扱いを確認したうえで、認められている特別な処理の内容も把握しておきましょう。

耐用年数で分けて計上するのが原則

建物・機械装置・器具備品・車両運搬具のように、時間が経つにつれて価値が減っていく資産を「減価償却資産」といいます。

※土地や骨とう品のように価値が減少しないものは含まれない。

これらを購入したときは支払った金額をその年に全額経費にするのではなく、使える期間にわたって少しずつ必要経費としていかなくてはなりません。この処理を「減価償却」といいます。

使える期間の目安として、資産の種類ごとに法定耐用年数が定められており、たとえばパソコンは4年、一般的な事務机は15年、軽自動車は4年といった具合に決まっています。
もっとも、少額のものまで毎年計算するのは手間がかかります。そこで取得価額が一定の金額に満たないものについては、簡便な処理が認められています。

取得価額別の扱いまとめ

購入した資産の金額によって、処理方法は次のように分かれます。

取得価額 選べる処理と具体例

10万円未満

・その年に全額を必要経費にする

例)8万円のノートパソコン

10万円~20万円未満

・3年間で均等に経費にする、通常の減価償却、または特例のいずれか

例)15万円のカメラ

20万円~40万円未満

・特例により全額を経費にするか、通常の減価償却

例)28万円の業務用冷蔵庫、38万円の応接セット

40万円~

・通常の減価償却

例)250万円の営業車を耐用年数にわたって計上

※青色申告をしている事業者の例。

※特例で全額経費にできる合計額は年間300万円まで。

10万円未満なら消耗品費などとしてその年にすべて計上します。使用できる期間が1年未満のものも同じ扱いです。

白色申告でも使える一括償却資産

10万円~20万円未満のものは「一括償却資産」としてまとめて、その合計額の1/3を3年にわたって必要経費に算入する手法も使えます。

後述の特例と異なり、青色申告でなくても選べる点が特徴といえるでしょう。

たとえば15万円のカメラと18万円のプリンターを購入した年は、合計33万円の1/3あたる11万円を、その年から3年間ずつ計上します。耐用年数を調べる必要がなく、資産ごとに個別の計算を行う必要もありません。

青色申告者が使える少額減価償却資産の特例

一定の要件を満たす青色申告者は、「取得価額が40万円未満の資産」をその年に全額を必要経費にできます。

※年間の合計で300万円までの上限で、令和11年3月31日までに取得したものが対象。

適用を受けるには、青色申告決算書の「減価償却費の計算」の摘要欄に「措法28の2」と記載します。常時使用する従業員が400人以下であることも要件ですが、個人事業主であれば多くの場合問題なく満たせるでしょう。

なお、上限を超えた分があれば、通常どおり耐用年数に応じて計上します。

例)35万円の機器を10台購入し、合計350万円となった場合。8台分の280万円を特例で処理し、残り2台分の70万円は通常どおり耐用年数に応じて減価償却していく。特例を適用する資産は選べるため、耐用年数の長いものを優先するといった判断も可能。

取得価額の判定で迷いやすい点

金額を判定する際、消費税を含めるかどうかは経理方式によります。

税込経理(消費税を含めた金額で売上や経費を記帳する方式)なら税込みの金額、税抜経理(消費税を分けて記帳する方式)なら税抜きの金額で判定しましょう。

※免税事業者は税込経理となるため、税込みで見ることになる。

また、本体価格だけでなく、引取運賃や据付費用など事業で使える状態にするためにかかった費用も取得価額に含めます。本体が38万円でも設置費用が3万円かかれば41万円となり、特例の対象から外れるためご注意ください。

通常ひとまとまりで取引される物についても、その単位ごとに判定しましょう。
応接セットのように、通常はテーブルと椅子を一組として取引・使用するものは、セット全体の取得価額で判定します。

特例が常に有利とは限らない

特例を使えばその年の所得を抑えられますが、その処理が常に有利とは限りません。

たとえば所得が少なく、基礎控除などを差し引くと課税される所得がほとんど残らない年に300万円分を計上しても税負担の軽減にはつながりにくく、翌年以降に計上できる経費が手元に残らなくなります。
そのため、利益が安定して出ている年ほど特例の効果は大きくなるということです。

また、一括償却資産として処理したものは償却資産税の申告対象から外れますが、特例を使った資産は申告の対象になります。20万円未満の備品を毎年まとまった数そろえる事業であれば、一括償却を選んだほうが負担を抑えられることもあります。

----------------------------------------------------------------------
宮本税理士事務所
〒661-0025
兵庫県尼崎市立花町1-28-4 グレストハイツ102
電話番号 : 06-6421-3361
FAX番号 : 06-6421-3362


尼崎市で確定申告負担を大幅軽減

----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。