遺産分割が相続税の申告期限に間に合わないときどう対処すべきか

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遺産分割が相続税の申告期限に間に合わないときどう対処すべきか

遺産分割が相続税の申告期限に間に合わないときどう対処すべきか

2026/02/09

遺産に対して相続税がかかるケースでは、相続開始から10ヶ月以内に税額の計算から申告書の作成、納付手続きまで対応しなくてはなりません。さらにその前提として、遺産分割も完了していなくてはなりません。

そこで当記事では、「遺産分割が相続税の申告期限に間に合わないというときどう対処すればいいのか」について解説をしていきます。

10ヶ月以内の対応を心がける

相続税の申告期限は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。

この期限は厳守しなければならず、単に「遺産分割などの相続手続きに時間がかかっているから」という理由だけで期限の伸長が認められるわけではありません。

「話し合いが終わってから申告すればいい」と考えていると、無申告加算税や延滞税といったペナルティが課されることがありますのでご注意ください。

遺産分割が間に合わないなら「未分割申告」

遺産分割協議が終わっていないときは「未分割申告」で対処しましょう。

未分割申告では、「各相続人が法定相続分で遺産を取得した」として相続税を計算します。
たとえば配偶者と子ども2人が相続人の場合、配偶者が2分の1、子どもがそれぞれ4分の1ずつ取得したと仮定して計算するのです。

未分割申告のままでは使えない特例

未分割申告で対処する場合、本来使える可能性のあった各種税額軽減の特例が適用できなくなります。

ここで適用できない主な特例として「配偶者の税額軽減」「小規模宅地等の特例」などがあり、いずれも節税効果が大きい仕組みですので、適用ができないことにより税負担が大幅に増してしまうこともあります。

※配偶者の税額軽減:配偶者が取得した遺産のうち1億6,000万円または法定相続分相当額のいずれか多い金額まで相続税がかからない。

※小規模宅地等の特例:自宅や事業用の土地の評価額を最大80%減額できる。

ただし、後述するように一定の手順を踏めば後日この特例を適用することが可能です。

申告期限までに済ませておきたいこと

未分割申告を行う場合でも、申告期限までに済ませておくべき作業があります。

まずは「遺産の調査と評価」です。銀行口座、不動産、有価証券など、被相続人の財産をすべて把握し、評価額を確定させる必要があります。分割協議が終わっていなくても、何がどれだけあるかは明確にしておきましょう。

次に「相続人の確定」です。戸籍謄本を取得して法定相続人を確定させます。思わぬ相続人の存在が判明することもあることは理解しておきましょう。

そして「申告期限後3年以内の分割見込書」の提出です。これは未分割申告をした後、3年以内に分割協議を終える見込みであることを税務署に届け出る書類で、申告書に添付します。

遺産分割が確定してからの対応

仮で申告を行ったあと、遺産分割協議が成立した時点で改めて正しい税額を計算し直します。

再計算した結果、すでに納めた税額が分割後の正しい税額より多かったとわかれば、「更正の請求」により還付を求めましょう。反対に、納税額が増えるなら「修正申告」が必要です。

更正の請求 修正申告

・納め過ぎた税金を返してもらう手続き

・配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例も適用して計算するため、特例の適用を受ける方は還付される可能性が高い

・遺産分割が確定した日の翌日から4ヶ月以内の手続きが必要

・税額が誤っており、本来より少なく申告していた場合にその内容を修正する手続き

・法定相続分より多く取得することになったケースなどで必要になることが多い

3年経っても分割できていないときの申請

相続人間の対立が深刻で訴訟に発展している場合などでは、申告期限から3年が経過しても遺産分割協議がまとまらない可能性があります。

このような状況では「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を提出しましょう。提出期限は、申告期限から3年を経過する日の翌日から2ヶ月以内です。

税務署長の承認を受ければ、訴訟の判決確定など、その後やむを得ない事由が解消した日の翌日から4ヶ月以内に正しい申告を行うことにより、各種特例の適用を受けられるようになります。

むやみに未分割のまま放置すべきではない

時間が経つほど相続人の状況も変化します。相続人自身が亡くなり、その子どもが代襲相続人として加わることで、関係者が増えて協議がさらに複雑になることもあります。

また、不動産の管理や処分ができない状態が続くことで財産価値が下がるおそれもあります。賃貸物件であれば、修繕の判断ができず入居者とのトラブルに発展することも起こり得ます。

そのため未分割のまま放置することは避けましょう。

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