相続税申告で税理士を活用するメリットとデメリット
2025/04/23
相続税の申告をするには相続財産を正確に調査し、各財産の評価額を調べたうえで相続税額を計算しなくてはなりません。高い専門性が必要となることから多くの場合税理士への相談・依頼が行われていますが、費用の問題もありますし税理士を活用すべきかどうか悩んでいる方もいるかと思います。
当記事ではそのような方に向けて、相続税に関して税理士を活用するメリットやデメリットを紹介しております。具体的にどのような作業へ税理士が対応するのか、どのような利点があるのか、ご確認いただければと思います。
メリット1:相続財産の適正な評価
相続税申告をするには、それに先立って相続財産の評価を行う必要があります。各財産について、相続税の計算上いくらとして扱うのかを定める作業です。
そして相続財産の中には現金や預金のように評価が容易なものもあれば、評価が難しいものもあります。たとえば土地の評価は複雑で、路線価や実際の土地の状態を考慮した算定が必要となります。事業用資産や非上場株式の評価にも専門的な知識が不可欠です。
税理士はこれらの評価にも精通しており、各財産に対して最適な評価方法を選択・適用することができます。適正な評価を行うことで、過大評価による税負担の増加を防ぐとともに過小評価によるリスクも回避できるようになるでしょう。
メリット2:各種特例や控除の適用
相続税法には数多くの特例や控除が設けられています。基礎控除や配偶者の税額軽減、小規模宅地等の特例、相続時精算課税制度など、状況に応じて適用できる制度は多岐にわたります。これらの特例や控除を最大限活用すれば税負担を大幅に軽減できる可能性もあるのです。
ただしこれらの制度には厳格な適用要件も定められており、適用にあたっては慎重な判断を要します。「適用できると考えていたが、実際には適用ができなかった。」「適用にあたっての計算を間違えていた。」などの事情により想定より大きな税負担が発生するリスクもありますが、税理士がついていればこのリスクも回避しやすくなります。
メリット3:申告書類の正確な作成
相続税の申告のために準備しないといけない書類は多岐にわたります。
申告書各種のほか財産目録・相続関係図・評価明細書など多くの添付書類も用意しなければならず、それらの正確な作成や収集にも専門知識と経験が必要となります。税理士はこれらの書類作成にも習熟していますので、記載漏れや計算ミスなどのリスクを最小限に抑えることができます。
メリット4:税務調査への対応
相続税申告後に税務調査が入るケースもあります。特に、高額な財産や事業用資産、非上場株式などを含む相続ではミスの可能性が高く、正しい税額との差額も大きくなりやすいことから調査の可能性が比較的高いと考えられます。
また、実地での調査においては質問への回答、資料の提出を求められるため、適切に対応するにはある程度専門知識を備えていることが望ましいです。
この点、税理士には税務調査への対応も依頼することができ、その場での調査官とのコミュニケーションも円滑に進めやすくなります。調査前の準備から調査中の立会い、調査後の対応まで一貫したサポートを頼むことができるのです。
税務調査への対応は相続人にとって心理的負担が大きいと思われますが、税理士の存在が心の大きな支えとなるでしょう。
税理士活用のデメリットについて
相続税について税理士を利用する際、上記メリットだけでなくデメリットについても考慮する必要があります。
特に以下2点についてはよく理解しておいてください。
- 自身に合った税理士を探すのに手間がかかる
・・・複数の事務所への問い合わせ、面談などを通じて実績や専門性を比較検討することが重要。「相続税に強い」と謳う税理士も多いが、実際の経験や実績は千差万別。相続が初めてという方だと、何を基準に税理士を選べば良いのかわからないというケースも少なくない。 - 相談料や依頼料の負担がかかる
・・・税理士活用には、数十万円から数百万円と安くはない費用がかかる。税理士事務所によって料金体系は異なるため、複数の税理士から見積もりを取り、サービス内容と費用を比較検討することが重要である。多くの場合、相続財産の大きさに対応する形(「相続財産の〇%」など。)であらかたの金額が決まる。
相談者の方が特に気になるのは費用だと思われます。数十万円以上もの費用が必要となれば依頼も躊躇するかもしれません。
ただ、費用について考えるときは費用対効果も併せて考慮すべきです。仮に50万円の費用が発生したとしても、100万円の節税効果が得られれば費用対効果は十分です。もし費用以上の節税効果が得られなかったとしても、スムーズかつ正確な申告ができたことがそれ以上の恩恵につながることもあります。
申告ミスで加算税・延滞税の負担が新たに生じる危険性がありますし、相続手続きのごたつきが相続人間の関係性悪化を引き起こす危険性もあります。これらの問題を回避できれば、デメリットを相殺するだけの恩恵が得られたと考えられるでしょう。
依頼の判断基準
結局のところ、どのような場合に税理士を活用すると良いのでしょうか。判断基準の参考になるよう「税理士に依頼した方が良いケース」を以下で紹介します。
| 税理士に依頼した方が良いケース | |
| 相続財産が高額または複雑 |
相続財産の総額が1億円を超えているような場合は、節税効果が税理士費用と比較しても見合うものになる可能性が高い。 また、不動産や事業用資産、非上場株式、海外資産など取り扱いが複雑な財産が含まれる場合も専門家の知識が必要となる。 |
| 特例や控除の適用可能性がある |
特例や控除制度は適用要件が複雑で、適用するための手続きや期限なども厳格に定められている。適切に適用するためには、税制に関する深い知識と経験が必要。 特に事業承継を含む相続では事業承継税制の活用のためにも税理士の必要性が高い。 |
| 過去の相続で問題があった |
過去に税務調査を受けた経験があり重加算税を課されたことがある場合、脱税の疑いをかけられたことがある場合などには、税務署が注意深く調べる可能性があり、税務調査のリスクも高まる。このような状況では正確な申告を行うために税理士のサポートが重要。 また、前回の相続から短期間で次の相続が発生した場合(遺産分割が整う前に相続人が亡くなった、あるいは10年以内に相続が連続して発生した、など。)も特別な対応が必要となることがあり、税理士の必要性が高まる。 |
| 相続人が多忙または高齢 | 相続税申告には多くの時間と労力が必要となる。準備や手続きに時間を割くことに大きな負担を感じる場合は、税理士を活用すると良い。 |
| 相続人間で意見の相違がある | 相続人間で財産分割や申告の方針について意見の相違がある場合、中立的な立場かつ専門知識を持つ税理士の存在が有益となることがある。 |
上記のケースに該当するときは税理士の活用も前向きに検討すると良いでしょう。それ以外のケースであっても、ご自身で対応することに不安があるのならまずは相談してみることをおすすめします。
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