相続税におけるみなし相続財産の基礎知識

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相続税におけるみなし相続財産の基礎知識

相続税におけるみなし相続財産の基礎知識

2025/07/24

相続税の計算に加えるべき財産は、亡くなった方が直接所有していた財産に限りません。たとえば死後受け取ることになる生命保険金や死亡退職金などは生前の被相続人の所有下にない財産ですが、相続財産に加えるルールになっています。

こうした相続税法上の「みなし相続財産」を当記事で解説しています。税額の計算、節税効果の計算を行うために知っておかないといけない仕組みですので、チェックしておいてください。

みなし相続財産とは何か

みなし相続財産を理解するには、まず通常の相続財産との違いを知ることが重要です。

通常の相続財産は、被相続人(亡くなった方)が生前に実際に所有していた預貯金、不動産、株式などの財産を指します。財産の種別は問題ではなく、生前に被相続人が所有権を持っていたということがポイントです。

一方のみなし相続財産は、被相続人が直接所有していたかどうかに関わらず、相続や遺贈に伴い相続人等が取得する経済的利益であって、相続税法が「相続で取得したものとみなす」と定めた財産を指します。

このような制度が設けられている理由は、税負担の公平性を保つためにあります。
被相続人の預金1,000万円を受け取った場合と、被相続人が保険料を負担していたことで保険会社から支払われる1,000万円の保険金を受け取った場合とでは、実質同じ効果が生じます。それにもかかわらず前者には課税があり、後者に課税がないとすれば、税負担のバランスが崩れてしまいます。
そこで一定の財産については、仮にそれが形式上被相続人の財産ではなかったとしても、相続財産と同様に扱うことが法定されているのです。

代表的なみなし相続財産の種類

みなし相続財産にはいくつかの種類があります。特に身近で重要なものから順に説明していきます。

生命保険金

代表的なみなし相続財産が生命保険金です。

被相続人が保険料を負担していた生命保険契約において、被相続人の死亡によって相続人等が受け取る死亡保険金は、みなし相続財産として相続税の対象となります。

※被相続人以外の人が保険料を負担していた場合は、みなし相続財産ではなく贈与税や所得税の対象となる場合があるため要注意。

ただし、その全額を相続財産に加えるわけではありません。非課税枠が設けられており、「500万円×法定相続人の数」という算式から導出される金額までは非課税で受け取ることが認められます。

つまり、配偶者と子2人が相続人になるなら、1,500万円(=500万円×3人)までは相続税がかかりません。こうした仕組みもあることから、みなし相続財産ではあるものの生命保険は節税対策としてよく利用されています。

死亡退職金

生命保険金に並んで重要なみなし相続財産が「死亡退職金」です。

被相続人の勤め先から相続人等に支払われる死亡退職金や弔慰金などは、みなし相続財産として扱われます。功労金や年金として支給されるものも含まれ、名目に関わらず、死亡に伴う会社からの手当金などは基本的にみなし相続財産となります。

※弔慰金については、被相続人の死亡が業務上の原因による場合は「普通給与の3年分相当額まで」、業務外の死亡による場合は「普通給与の半年分まで」が非課税となり、超過分がみなし相続財産になる。

なお、死亡退職金に関しても「500万円×法定相続人の数」で導出される非課税枠が設けられていますので、全額が課税対象にはなりません。

その他のみなし相続財産

上記以外にも、いくつかの財産がみなし相続財産として扱われます。

たとえば「定期金に関する権利」です。被相続人が保険料等を負担していた年金保険契約などであって、相続人が将来にわたって定期的に給付を受ける権利を取得した場合、その権利の価値がみなし相続財産として評価されます。

また、「被相続人から相続人等に対する債務免除」があった場合、その免除された債務の額もみなし相続財産として課税対象となります。たとえば親から子への貸付金が相続時に免除された場合などが該当します。

みなし相続財産でも遺産分割の対象外

1つ留意しておきたいのは、「みなし相続財産は税制上の概念であって、遺産分割の対象になる通常の相続財産とは異なる」という点です。

相続税を計算する場面でのみ相続財産に加えるのであって、その他通常の相続財産とまったく同じように取り扱わないといけないわけではありません。そのため、当該財産の取得をめぐって相続人間で話し合うことはなく、契約上の地位などに基づいて特定の方が取得します。

たとえば生命保険金であれば、保険会社との契約で受取人が決まっています。「みなし相続財産だから」という理由で受取人から回収し、それを相続財産に持戻して相続人全員で分配することはしません。

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